2012年4月20日 (金)

エッセイVOL.194 太陽の塔

 岡本太郎記念館(青山)が自分にとってとてもパワー充電と癒しを得られる場所だ、と知ったのはまだ1年足らず前のこと。

 何度も訪れるたびに、だんだん大阪にある万博記念公園の巨大な太陽の塔がどうしても見たくなりました。

 そしてついに先日、実行!

 千里中央駅にある阪急ホテルに泊まり、そこからモノレールで行ってきました。

 ・・・鳥肌でした。そして涙が出そうでした。

 巨大な太陽の塔が、モノレールの車窓からも見えるんです。森の上から頭が突き出していて、私は初めてその大きさを目の当たりにしたのでした。

 公園に入って、さっそく太陽の塔の真下に立つと、さらにその大きさがものすごい威力をもって私を圧倒しました。でも、どこかかわいらしくて、「岡本太郎の子」という印象を受けました。桜吹雪が頬を撫でる心地よい春の午後、私はしばし太陽の塔の下で安らかな気持ちになり、また、園内のチューリップ畑の甘い香りに包まれ、とても素晴らしいひとときを過ごせました。

 それにしても広い敷地内のあちこちに残る万博の跡を見ると、本当に想像を絶するスケールの大博覧会だったのだなぁ、と感じます。丹下健三や岡本太郎、その他日本の生んだ天才たちの感性と才能の結集でもあったのですよね。

 また、必ず何度も行きたい!と思えるマイ・パワースポットがひとつ増えました。

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2012年3月12日 (月)

エッセイVOL.193 「へうげもの」の描写力

 戦国史好きの私は、以前もこのブログに「へうげもの」という現在も連載されている漫画について書いたのですが、これは本当に凄い作品で、史実を丹念に調べている事はもとより、1人ひとりの登場人物の描き方や独創的な解釈が本当に類稀なんですよね。

 今回、すごく心打たれたのは、現在連載中の、関ヶ原合戦の終盤あたり。

 石田三成の兄・正澄という人物、なかなか彼は歴史上の表舞台に出てこない人物ですが、作者の山田芳裕氏は、たった4ページのセリフがほとんどない中に、正澄の人生観、人柄を凝縮して見せたのです。あの4ページを繰るだけで、石田正澄という人がどんなふうに丁寧に人生に向き合って生きていたのかが静かに迫ってきて・・・。

 人を描写する、というと、ともすれば色々な言葉を使って表現したくなりますが、こういう表現方法もあるのだな、と。

 山田氏の「人を見つめる視点」と「その人を引き出す感性」に深く感銘を受けたのでした。

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2012年2月 5日 (日)

エッセイvol.192 聖マリア大聖堂

 慌しく過ごしていたら、あっという間に1ヶ月もブログ更新を怠っていました・・・。

 ところで先日、文京区関口にある、東京カテドラル聖マリア大聖堂に行ってきました。昔(今でもですが)、俳優の松田優作さんの大大大ファンだった私が観た映画の中に「野獣死すべし」というのがあって、内容はかなり陰惨で孤独で強烈な物語なのですが、なぜか子供心にすごく印象に残っていて、大人になっても何度も繰り返して観た作品の一つです。印象的なシーンはたくさんあるのですが、なぜか冒頭のタイトルバックにこの聖マリア大聖堂を上空から映したシーンが出てくるんですよね。トランペットの、乾いた旋律にあわせて、なぜかその建物が「孤独」を象徴するように思えて。その当時はそれが教会だとは全くしらず、ただ「個性的な形をした建物だな」と思っていただけなのですが・・・。

 で、ずーっと「あれはなんだろう。いつか近くで見てみたいな」と心のどこかに残っていて、教会だと知ったのは恥ずかしながらここ数年の内でした。

 実際足を運んでみて、もう、鳥肌ものでした。思い切って池袋から歩いて行きました。早足なら、徒歩30分くらいでしょうか・・・。だんだん場所が近づいて、上空に鐘塔の頭部分が見えてくると、胸が高まって、いざ、建物に辿り着いたときの最初の感想は「思った以上に大きな建物」ということと、鐘塔の高さにちょっとクラッとしてしまうような感覚。

 「これが、野獣死すべしで見た、ほんものだ・・・」とヘンな感動もありました。

 しばらくその外観(有名な建築家・丹下健三氏の設計だそうです)に心酔し、ルルドの洞窟を模した場所にたたずみ、そして大聖堂の中へ入ると、涙が出そうなくらい不思議な静寂と、光と影が美しい世界が広がっていました。

 高い吹き抜けの天井、コンクリートの打ちっぱなしのひんやりとした壁、そしてだからこそ感じる、太陽の光のあたたかさ、明るさ。

 パワースポットという言葉が定着して久しいですが、こういうところを本当のパワースポットというのではないかな、と思えるくらい、私の心身にはしっくりくる空気が流れていました。ずっとここで静かに座って、光の移ろいを眺め、自分の呼吸に気付き、満たされていきたいと思えました。

 私は無宗教で、特にキリスト教に興味があるということではないのですが、この場所はそういうことを超越した、「静かに自分と向き合える場所」だと感じました。

 帰りには記念に、小さな併設ショップで良心的価格のチャームやペンダントを購入しました。

 行ってよかった!と思える場所でした。今度、ここで開催されるというパイプオルガンのコンサートにも足を運びたいと思っています。

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2011年12月25日 (日)

エッセイVOL.191 ホテルニューオータニ 40階の朝食

 ホテルニューオータニに泊まってみました。

 遠くに旅行するのも楽しみですが、都内の近場でちょっと贅沢なステイをするのもなかなか「異空間」体験となり、面白いなぁと思いました。

 四谷から上智大学の脇を通り、ホテルに辿り着いたのですが、大学のイルミネーションや、少しずつ見えてくるホテルの大きなクリスマスツリー、エントランスまでの小路もやわらかな光に彩られて、気持ちが華やぎました。

 ホテル利用といえばビジネスホテル系が普段は多いので、たまにこうした大型ホテルに泊まると、1つの小さな街を探検しているような面白さがあります。

 印象深かったのは、朝食でした。タワーの40階にあるレストランで食べたのですが、休日の朝ということもあり、オープン時間の7時に行ったらまだ誰もいなくて、窓際の、富士山が一望できる素晴らしい席で摂ることができました。眺めは何よりのごちそうだなぁ・・という感じで、しばし眺めを楽しみました。新宿の高層ビル街、そして眼下には迎賓館とそれをとりまく都会の黄葉・・・思った以上に東京には木々が多く、安らぎがまだまだたくさんあるなぁと感心して。

 そして、ヨガのレッスンも昨日仕事納めとなりました。

 私たちは生まれてからずっと休むことなく心臓が動き、呼吸をしています。あたりまえすぎることなので普段はあまり意識をすることもありませんが、これはかけがえのない、尊い命の営みなのだと、ヨガをしていると思うのです。

 日常のささやかな楽しみや喜びも、自分の心と体が「生きている」からこそだし、たまにはそんな心身をいつくしんで、無理をするのをやめることも、大切なことだと思います。

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2011年12月11日 (日)

エッセイVOL.190 ベリーダンスの面白さ

 ベリーダンスがブームになってしばらく立ちますが、ヨガ同様、裸足で行えるエクササイズということで、比較的高齢からでも始められることもあり、人気は続いていますね。

 私も最初は「汗がかければ」程度にジムの“ベリーダンスの要素を取り入れた有酸素系クラス”に参加する程度だったのですが、音楽を集めたり、ヒップスカーフ買ったりしているうちに楽しくなり、「本格的に習いたい」と思うようになりました。

 ・・・で、今、頑張っているのが、トライバルフュージョンというジャンルです。ベリーダンスと一口に言っても、エジプト、トルコ、インド・・・といくつか流派のようなものがあり、そこには宗教的なタブーやそれぞれの国の持ち味といったエッセンスが含まれています。そんな中、アメリカで派生したのがトライバルフュージョンです。文字どおり、様々な民族性を混在させたもので、とても自由でパワフルです。アームスの動きなどはブレイクダンスのような要素もあるし、音楽もラップを使うこともある等、力強く、筋力を使うダンスのジャンルです。

 手足、上半身、下半身をそれぞれバラバラな動きとテンポで同時に動かす難しさに悩まされますが、とてもやりがいもあり、ヨガの要素も含んでいるので、なんとか自分なりに一定のラインまで到達したいと思っています。

 ヨガのレッスンはクリスマスイブで私は仕事納めです。今年は色々なことがあったので、「今、ここに生きている自分」について少し考え、受け止められるレッスンにしようと、今から色々と考えています。

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2011年10月23日 (日)

vol.189 わがままを言う会員

 毎回思うのですが、フィットネスクラブのグループレッスンで、「自分を断固として通そうとする人」というのはインストラクターやクラブ側が頭を悩ます要因です。室内が暑い寒い、この位置は冷房の風が当たる、自分はいつもこの立ち位置で参加しているからあなたはあっちに行ってよ、と他の参加者を追いやる人等々・・・。

  私のクラスに来る「困ったちゃん」は、何か気に入らないことがあるのか、レッスン中、隣の人にすぐにコソコソと耳打ちをしたり、人のマットを勝手に移動したりする60代くらいの女性です。まあ、このくらいの人は数あるモンスター会員の中では序の口だとは思いますが、インストラクター側からすると「また来た。やだなぁ」とちょっと思ってしまいます。でも、こちらが自分の「参加者に伝えたい想い」をしっかり持って、自己鍛錬を欠かさず、細心の注意を払ったレッスンを提供していればよいのだと思います。そして、そういう人は大抵、インストラクターにとってイヤな存在であると同時に、他の参加者の間でも「いやな人」という存在であることも多いので、インストラクターは温かみを持って礼儀正しく、だけど注意すべきことは注意する毅然さをもって対応する必要があるのでしょう。

 しかし、ああいう「ワガママ」な参加者というのは、何か満たされない人生を送っているのでしょうかね・・・。

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2011年10月16日 (日)

vol.188 インストラクターになって5年経ちました

 先週の金曜で、ヨガインストラクターになって5周年を迎えました。

 なんだか、あっという間の5年間でした。立ち止まって、初めてインストラクションした下北沢での代行レッスンや、そのほか「ここにも行ったな」「こんなレッスンもしたな」ととても懐かしい感じがしました。毎回、レッスン前には同じ時間をかけて進行の練習やその日行うポーズの予習をして、緊張していたことを思い出します。

 今、応用力もつき、とっさの判断や時間調整、ちょっとわがままな参加者の方への対応方法など、良い意味での「慣れ」があります。でも、やはり初心に戻って、熱心にいろんな本を読んだり他のレッスンに参加したり、ということをこの節目に行いたいなと思いました。もちろん、サボっているわけではないのですが、あの頃の緊張感や挑戦する気持ちはこういう節目に気持ちを引き締めなおしていかないと、と思います。

 いろんな出会いがありました。胸が熱くなるような嬉しい出来事もあったし、いやなことや自己嫌悪に陥ることもありました。それら1つひとつの経験が、すべて心身の栄養となり、今の私を作っているんだなぁと思うと、不思議だし、誇らしくもあります。

 インストラクターになってよかったと思います。これからもまた頑張ろうと思います。一昨日は5周年を記念して、数字の「5」のチャームがついたアクセサリーを買いました。

 たくさんのよい「学び」ができますように・・・。

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2011年10月 9日 (日)

vol.187 秋のジャズ

ここ数日で、急に気温も下がってきましたね。つい先日まで「暑いねー」と言っていたのに、晩秋のようなひんやりとした朝もありますよね。

季節の移り変わりにふと気付くのは、空の高さや風の感じ。1日1日を大切にしたいなぁと思うこともこういった“移ろい”を感じるときです。

秋は、ことのほかジャズが聴きたくなります。澄んだ夜風の中で聴く「FLY ME TO THE MOON」も素敵だし、朝の清々しい気分で聴く「MY FAVORITE THINGS」も良いです。たまにはジャズバーに行き、ライブ演奏にたっぷり浸った後、お店を出るときのあの少し寂しいような星空もなかなかよいものです。私は楽器の音を聴くのが好きなので、基本的にボーカル入りのバンドはあまり聴かないのですが、ドラムの静かなシンバルレガートや、トランペットやサックスのホーンセクションの競り合い等、ジャズは私にとって最高に気分の良い「癒し」のひとつです。

音楽の記憶は一瞬にしてその当時に自分を連れていってくれるので、日々の中、音楽と関わる生活をしたいですね。

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2011年9月25日 (日)

エッセイVOL.186 休日、エネルギー充電の岡本太郎記念館

 先日のお休みの日に、青山にある岡本太郎記念館に行ってきました。初めての場所だったのですが、岡本太郎氏の実際のアトリエを記念館にしているこの建物には彫刻やデッサンの展示があり、良心的なことに「写真撮影自由です」とのことで、たっぷりと堪能してきました。1つひとつの作品を見ていると、不思議と笑みがこぼれてきて、岡本太郎という人はなんて純粋でパワフルで、自由だったのだろうと思います。岡本氏の視点から見る人の顔は、こんなふうに表現できるのか、とか、どうしてここでこんな表現をしたのかな、とか、とにかく日頃の常識で凝り固まってしまいがちな私たちの心を「もっと自由になれば」と解放してくれる爽快さがあります。

 かと思うと、実に端正で繊細なデッサンも遺されており、岡本太郎という天才のエネルギーに触れることができる場所です。ここで時間を過ごすと、自然と自分にも元気が戻ってくるし、これからの密かな「駆け込み寺」としてたまに訪れようかと思います。

 場所も、原宿の喧騒から離れた場所にあり、周辺にはなかなか居心地のよさそうなレストランやカフェも点在しています。

 行ってみてはいかがでしょうか。

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2011年9月18日 (日)

エッセイVOL.185 山の上ホテル

 日常の中の小旅行を、と思い、御茶ノ水にある老舗ホテル「山の上ホテル」に一泊してみました!池波正太郎他、作家の常宿だったことでも有名なホテルってどんな感じなんだろうな・・・と思い、初めて泊まりました。

 ホテルはかなり歴史があり、本館と新館(新館といってももう40年くらい経っているらしい)に分かれていて、それぞれロビーは少し照明を落とした落ち着く空間でした。客室も、私が泊まった部屋は壁が木目で、こじんまりと快適でした。古いのだけれど、きちんと清掃が行き届いていて、温かさを感じました。

 夜、近くのジャズバーにライブでも聴きに行こうとホテルを出たのですが、その時ちょっとした不思議な体験をしたのです。ホテルからバーまでは程近く、全く道に迷うようなルートでもないのに、どこを間違えたのかひたすら急な坂道を登り降りし、闇の中を歩きました。近くの明治大学からはオペラサークルかなにかの歌声が聞こえてきて、風が強く吹く夜で、ちょっと怖いというか、「突然知らない街に迷い込んでしまった」感じにとらわれたのです。御茶ノ水は私もよく通っていて、裏路地に至るまでそこそこ知っていたので、こんな単純な迷い方をするとは思わず・・・。しばらく見当違いの方向を進んだりしながらも、少し歩いていたら見覚えのある道に出て、事なきを得たのですが、あれは本当に不思議でした。

 写真は、客室内に置かれていた、氷入りの冷たいお水と、お湯のポット。表示が「おみず」「おゆ」と書かれていて、なんだか日本語のひらがなの持つ優しさ、やわらかさが伝わってきました。このホテルはホテル名のロゴを始め、「手書き風」のおしゃれな文字で様々な表示がしてあるのも素敵です。機会があったら「起こさないでください」「清掃してください」といったドアノブにかける札もぜひ見てみてください!イラストのかわいらしさ、文字の流れのおしゃれな感じがホント、いい味出してます。

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